これまでもiPhoneのライトニングケーブルについては何度かご紹介してきましたが、その度に、細かいパフォーマンスについてはほとんど触れてきませんでした。
充電ケーブルってその使い方によってはあっけなく断線したりするじゃないですか。
充電中にふと携帯を手に取ったらケーブルが充電器から外れて吹っ飛ぶみたいな。
なんで、どうせすぐ壊れるのであれば、そのパフォーマンスよりも、安さや使い回しを重視した方が良いかなと考えていたんです。
要するに、充電が完了するまでの速さよりも、価格や持ち歩きやすさなんかに注目してきたわけですな。
ただ、やっぱり気になるじゃないですか。
「自分が普段使っているアダプターやケーブルは一体どれくらいの力を秘めているのだろうか?」ってことが。
「充電器を買うときに 1A とか 5V とか書かれているけど、それが実際に何を意味しているの?」みたいな疑問もあるじゃないですか。
また、100均のケーブルを友人に勧めたりする際には、「 100均のケーブルって大丈夫なん? 」みたいに聞かれることもあるんで、やっぱり細かい実力については深く知っておいて損はないかと思うわけです。
ポケモンのゲームをやってて、「俺のピカチュウ100レベなんだぜ?強いだろ?俺には勝てないだろ?」みたいなことを言って「ドヤーー!」をかましてても、本当に重要なのはレベルではなく攻撃力とか防御力の数値だったりするじゃないですか。
あれと一緒です。
ということで、手っ取り早く充電器の実力を知るために、先日ついのUSBテスターをゲットしてきました。
ですので、今回はその使い方と、ケーブルの実力を測っていこうと思います。
USB テスター
今回ゲットしてきたのはこちらのUSB-A対応のテスターです。
ぼくの持っているアダプターやケーブルはUAB-Aに対応しているモノがほとんどなので、とりあえずはUSB-Aのテスターだけがあれば良いかと思い、まずはこちらを買ってみたという感じです。
また今後、速度に特化した充電器の紹介もやりたいんで、そうなると、USB-Cのケーブルを使う必要がでてくるので、後日、それに対応したテスターも追加で買うかもですが。
ちなみに、このテスター自体は測定範囲と価格を見て選びました。
測定範囲が狭いと実力を測りきれませんし、お金もあまりかけたくは無かったので、値段もそこそこのモノにしたという感じです。
とはいえ、能力的な不足はないんで、今後は、このテスターを使ってガッツリ計測していきます。
数値の見方
「数値とかよくわからないんで手っ取り早くその実力を知る方法はないの?」みたいな声が上がりそうなんで先に申し上げておくと、大丈夫です。数値は簡単に読み取ることができます。むしろぼくもそっちタイプの人間です。
基本的に充電器の実力は、ボルト(V)、アンペア(A)、ワット(W)の三つの単位で表されます。
・ボルト(V) 電圧
電気を押し出す力
・アンペア(A) 電流
電気の流れる量
・ワット(W) 電力
実際に消費される電気エネルギー
で、この三つには以下の関係が成り立ちます。
ボルト(V) × アンペア(A) = ワット(W)
なんで、とりあえずワット(W)の値が高ければ、それだけ多くの電力が送られていることになりますので、一旦はこの値に注目しておけばその実力を知ることができます。
測ってみた
てことで、早速ケーブルの実力を測ってみたいと思います。
と、その前に、テスターを充電器に差し込んでみたのがこんな感じ。
なかなかかっこいいじゃないですか。
「電気のこと?俺にまかせろ!」とかドヤれそうなイメージすら湧いてきます。
嘘です。
Apple 純正と100均のケーブルを比較
では計測を始めていきます。
家の中にゴロゴロと転がっているケーブルはたくさんあるので、全部を測りたいというのが本音ですが、それをするときりがないんで、とりあえず今回は純正と100均のモノに絞ってケーブルの比較を行いたいと思います。
まずは純正のものを計測してみたのがこちら。
基本的にはワットの値が高ければ高いほど多くの電力が流れていることになるんで、早速そこをみてみたところ、約5Wと表示されていました。
ちなみに、この値は公表値通りで、その実力を時間で表すと、iPhone X を0からフルに充電した場合、約2時間45分程かかることになります。
実を言うと、もう少し高い値が表示されて「俺の充電器優秀じゃん」とか言いたかったんで、ちょっぴり残念な気はしています。
気を取り直してお次は、純正アダプターにダイソーの100円ケーブルを挿してみました。
こちらも約5Wという表示なんで、両者の充電速度は、ほぼ互角と言ってよさそうです。
100均と言うと、価格は優秀だけれど、パフォーマンスの方はあまり期待できないというイメージがあったりもするんで、純正とほぼ互角の実力を発揮できるのであれば、これは大健闘と言うほかありません。
とは言え、2時間45分と言う時間が決して短くないというのも事実です。
フル充電するのに東海道新幹線の東京–大阪間と同じぐらいの時間を要するというのはちょっといただけない気がします。
ただ、純正アダプターの裏にはしっかりと5V、1Aという表記があるんで、このままの環境ではいくらケーブルを変えても5W以上のパワーで充電することはできません。
なんで、速さを重視するのであれば、また新たな充電器を試していく必要がありそうです。
つまり、充電速度は、ケーブルとアダプターの組み合わせによって決まるんで、なるべく速い時間で充電を行うためには、この2つのより良い組み合わせを見つける必要がありそうです。
おわりに
今回はUSBテスターのご紹介をしてみました。
一般的には、あまり注目を集めないアイテムなんで「興味ねーよ」という方もいらしゃったかと思います。
わかります。ぼくも確かにそうでした。
そう、この前までは。
ただ、このUSBテスターは、家の中に転がった充電ケーブルの仕分けをする際には必須のアイテムだったりもするんで、一台持っておいても損はないかなと思います。
ケーブルによっては謳い文句通りのパフォーマンスがでなかったり、まさかの不良品を掴まされるというケースもあるんで、購入後にケーブルの品質を確かめることができるのも良い点かと思います。
また、ボルト、アンペア、ワットの関係だけでも覚えておくと、充電器のレビューとかが見やすくなるんでオススメです。
最近では高速充電対応というワードを冠したアダプターやケーブルも増えてきているので、次はこの辺にも触れていきたいと思います。